HEN-EYE-WATCH パネライルミノールベースロゴ
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偏愛、変愛、偏eye(目)、変eye(目)
時計に対する愛情が故の偏った目線からの独断と偏見での時計トーク。
マニアックな部分もありますが愛ゆえの・・・ということでお許しを・・・
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こんにちは。
微妙な連載を開始ししてはや4回目となりました。前回まではBEITLINGが続きましたので、本日はPANERAIで攻めたいと思います。今のところは私の所有している時計ばかりですが、お許しください。
では本日はコチラです!
ルミノール ベース ロゴ
この時計はずっと憧れてきた時計である。
厳密に言えば、このモデルということではないがパネライというブランドの時計が欲しくなったのが2000年。そしてこの時計を購入したのが2010年なので10年越しの恋を実らせたわけだ。
そもそも何故パネライを欲しいと思ったのだろう?昔のことなのでハッキリとは覚えていないのだが、当時『デカ厚時計』がトレンドとしてもてはやされていた。男性は44mm、女性でも40mmサイズの時計を着けるような人が増えていた。私はと言えば40mmのクロノマットをメインに身につけていたので物足りなさを感じていた。そんな状況の中、『デカ厚時計』ブームの火付け役であるパネライに興味を持ったのは必然的であったような気がする。
そもそも、私自身が服でも何でも根本的に『ミリタリー物』が好きなのである。なぜ好きかと聞かれたら『強そう』だから。なんか幼稚な答えだが正直な気持ちである。昔からアニメでも何でもその世界で『一番強い』モノに憧れた。だから強そうな匂いのする『ミリタリー物』が好きになったし、そういったところから時計でも『実用時計』に目が行ってしまうようになった。
そして『パネライ』がスリークで取り扱うようになったのが2008年。欲しいけど我慢しながらもついに我慢できなくて購入したのが2010年であった。
購入した時計はルミノール ベース ロゴ(PAM00000)といモデルだ。文字盤に『OP』のロゴマークがあり生産数が少なく希少モデルと言われている。実際のところ生産数はパネライの中では多くもないが少なすぎもしない。パネライの時計は1品番の年間生産数が300~4000本くらいだ。その中でこのモデルは年間に1500本程度の生産である。ただし、値段がパネライの中で2番目に安いのですぐ売れてしまい希少となっている。(ただ他ブランドと比較するとパネライはどの品番も生産数はそんなに多くはない)
では私がなぜこのモデルにしたのか?
決して安いだけではない!
希少だからだけでもない!!!
(全否定はしませんが・・・)
まずは、このモデルの気に入っているところをご紹介しよう。
■ 手巻き
■ 日付がない
■ 2針
■ サンドイッチ文字盤じゃない
■ 裏スケじゃない
■ 300m防水
■ ケース形状
以上のような点があげられる。
なぜ、このような点が気に入っているかというと『実用的だから』である。
私の考える実用性は耐久性が高く、視認性、操作性に優れているといったことだ。
耐久性に関して言えば、確率論ではあるが構造がシンプルであればあるほど故障率が減る。
そのような観点からいけば、自動巻きよりも手巻きの方がいい。またカレンダーも無い方がいい。秒針だってなくていい。つまり、手巻きで日付がなく、2針というこのモデルはある意味究極のシンプルさをもった機械式時計なのだ。
また、パネライの多くのモデルがサンドイッチ文字盤(夜光塗料の塗られた地板の上にインデックスをくり貫いた文字盤を重ね合わせた文字盤)になっている。
これは40年代、50年代とパネライを軍が使用していた時の仕様である。当時は夜光塗料が劣化したら地板の夜光塗料を塗りなおしていた。軍に供給する時計は決して『高級』を求めているわけでなく『実用性』『利便性』を求められている。そのように時計を単なる『道具』という視点で求めているわけだから使い回しが出来るサンドイッチ文字盤が考案されたのである。
では現代において実用性を考えたらサンドイッチ文字盤は有効なのか?答えはNOだ。
現代、メーカーとしては夜光塗料が劣化したら塗りなおすよりも文字盤を交換した方がコストがかからないだろう。だったらわざわざサンドイッチ文字盤などという2枚の板を使うのではなく1枚の板で出来てしまうプリントインデックスの文字盤が構造的にはシンプルになるし良いはずだ。
そして裏スケじゃないところも良いではないか。
現在のパネライの多くは裏スケだ。このモデルに関して言えば秒針がないので裏スケでテンプが動いてるかどうか見えないとパッと見では時計が動いているのかどうかわからない。
だが、そんなことは私にとってはどうでもよい。
それよりも裏スケというのは防水性や耐久性の面で実用性の意味が全くない。単に所有者の満足感を誇張させるものだ。誤解を招くといけないので言っておくが、裏スケがNOなのではない。ただ実用性を究極に求めたら裏スケは不要だということだ。私自身、裏スケの時計は4本所有している。嫌いじゃないのだ。
そして、意外とココがポイントなのだが、300m防水。
現在のダイバーズウオッチで手巻きというのは殆ど存在しないはずだ。なぜなら防水性を高める為にリューズをねじ込み式にしなければいけない。しかし、手巻きだと毎日ゼンマイを巻かなければならず、その都度ねじ込みを解除したり、また締め直したりしなければならない。それでは大変だし、何よりネジの部分が磨耗で消耗しやすくなってしまう。
そのような理由からダイバーズウオッチは基本自動巻きなのだが、このパネライの場合は違う。リューズガードのレバー部分を締めるとリューズを押し込んだ状態になり、これで防水性を確保しているのだ。だからこの時計は300m防水なのだがねじ込み式リューズではないのだ。素晴らしいと思う。
ケース形状も素晴らしい。
リューズを完全に保護するように考案されたリューズガード。
クッションケースもムーブメントを衝撃から守るのに一躍かっている。そして鍛造で作り出されたケースなのにケースとラグ周りの多面的な造形は他にはなかなかマネの出来ないつくりである。
そしてもっと言うならば海水に漬けることを前提とするならケースやベゼルまわりなどの構造や形状はシンプルな方がいい。なぜなら砂や塩が詰まってしまうからだ。そう考えるとパネライのケース形状は非常に理にかなった作りなのだ。
そしてシンプルなのに個性的だというところもパネライの魅力だと思う。
普通シンプルな時計だとブランドの個性が出にくい。各ブランドから出ている30年代テイストのクラシカルなシンプルウオッチは素人がパッと見ただけではどのモデルも同じブランドのように見えてしまう。しかし、パネライは誰が見ても一目瞭然で『パネライ』なのである。そこが素晴らしい。
しかもデザインにブレがないところも評価できる。多くの時計ブランドは定番を残しつつも真新しいデザインの新作を打ち出してくる。それはそれで1つの戦略だから賛否は問わないが、パネライのようにルミノールとラジオミールという2本柱のデザインからブレないところは素晴らしい。オーナーにとって安心感のあるデザインだ。なぜならば何十年かたって、『それどこのブランド?』と言われるようなデザインではないからだ。
だいぶ長く語ってしまったが、最後にこのモデルの気になる点をあげよう。
気になる点・・・なんだろう?こうやって論理的に考えると気になる点がないことに気づく。
ただ、感覚的な問題ではあるが、個人的にはこの時計を毎日ずっと着けていると物足りなく感じる時がある。それは多分シンプルすぎるからだと思う(笑)
今、突っ込みたくなった読者がいたらすみません。散々シンプルなところが良いと言ってきたのに、、、でも私はやはり基本的にはクロノグラフが好きなようだ。
ま、個人的な好みの問題なので、やはり論理的に考えればこの時計は素晴らしい。
PAM00000という品番を与えられただけあるな、と思うのである。
パネライ商品はこちら
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