IWC COLLECTIONへの道① 歴史編
こんにちは。
またまた暑くなってきて、今日も朝から汗がダラダラの古町6スリーク新潟の飯田です。
さて、9月にはIWCのイベントがあるということで、『BREITLING FAIRへの道』に続き、短期集中連載?
『IWC COLLECTIONへの道』を始めようと思います。
あまり頻繁に更新できないかもしれませんがご了承ください;
まずは第1回目の今回は初歩的な話から。
『IWC』の歴史についてです。
私の覚えている内容でお話ししますので、メーカーの資料に載っている内容と若干ニュアンスが違ったりする箇所があるかもしれませんがご了承ください。
IWCの創業は1868年
創業者はフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズ(F.A.ジョーンズ)。創業時は若干27歳の若者でした。
会社の正式名称は『International Watch Company(インターナショナル・ウオッチ・カンパニー)』。
その頭文字をとって『IWC』と呼ばれています。
ここで疑問をもった方は凄い!
なぜ、スイスブランドなのに社名が英語なのか?と。
スイスは母国語がなく、地域によってドイツ語やフランス語などが使われております。
なのに、社名が英語・・・
それは創業者F.A.ジョーンズがアメリカ人で、IWCはアメリカ市場をターゲットに設立された会社だからです。
ジョーンズは合理的な生産体制の『アメリカ式製造システム』と『スイスの伝統的な職人技術』を組み合わせることで質の高い時計を大量に生産できると考えました。そしてそれらの時計をアメリカに輸出してアメリカで販売しようと考えていたのです。
そこで、スイスに渡ったジョーンズが目をつけたのが
スイスの中でもドイツ国境に挟まれたドイツ語圏の地域。
なぜ、この土地に目をつけたかというと、
この土地にはライン川が流れていました。ライン川の水力発電所の電力を利用して、部品製造機械を動かし、時計を大量生産ができる大規模な工場を建設することができる、と考えたわけです。
(現在のシャフハウゼンにあるIWC本社)
ちなみに、スイス時計の会社はほとんどが西部ジュネーブからバーゼルのあたりのフランス語圏にあります。IWCは唯一ドイツ語圏にある時計メーカーとなりました。
シャフハウゼンはドイツ語圏ということもあり、住む人達もドイツ気質な人達が多く、結果的にIWCで働く従業員たちも必然的にドイツ人気質な人達が多くなりました。
そんなことも相まって、IWCはドイツ的な時計と言われるようになりました。
『ドイツ的な』とは?
◆質実剛健なモノづくり
◆シンプルなデザイン
と、言ったところがIWCの時計のドイツ的な部分になってくると思います。
質実剛健・・・ドイツはマイスター制度があり、職人の国です。工業製品も有名で皆さんもご存知のようにベンツやBMWをはじめ、自動車も有名です。そんなドイツは『オーバースペック』、『オーバークオリティ』と言われるような、ここまでやるの?と言われる程のスペック、クオリティを追求することが多いです。
シンプルなデザイン・・・ドイツはバウハウスに代表されるように、デザインに関しても有名な国です。ドイツ的なデザインとは引き算のデザインであると思います。とかく、『デザイン』と言うと何を付け足していくか?に気がいきやすいですが、引き算のデザインとは、余分なモノは何か?何を排除するか?という観点になります。意外とコレが難しく、センスも問われます。『あった方がいいような気がするけど・・・』と思ってしまい、なかなか余分なものを削ぎ落とすことってできないもんです。それを見事にやっているのがIWCだと思います。
このような、スイス時計でありながら、他のスイスブランドとは異なった独自の道を歩んできた歴史のあるIWCはスイス時計の中でも特異なブランドとなったわけです。
ちなみに、もう少しイメージしやすくご説明しますと、
福井県鯖江市は世界でも有名なメガネの産地です。メガネと言ったら鯖江、鯖江と言ったらメガネ、みたいな。そんなニュアンスの時計版がスイスの西部地区です。シャフハウゼンで時計メーカーを創業するというのは新潟でメガネメーカーを創業するようなもんだと思います。
そんな特異な時計メーカーIWCは時計職人養成学校も運営しています。
スイスでただ一社、民間の養成学校です。
時計職人を養成できることこそが、IWCの時計理論の信頼性を物語っていると言えます。
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