グランドセイコー:SLGA009 白樺スプリングドライブ
グランドセイコー エボリューション9 コレクションよりSLGA009をご紹介。
こちらは2021年にジュネーブ時計グランプリにおいて「メンズウオッチ」部門賞を受賞した「白樺ダイヤル」SLGH005に、スプリングドライブを搭載したモデルです。
文字盤の違いもハッキリしていてメカニカルSLGH005の方がシルバー色、彫りが深め。スプリングドライブSLGA009は彫りが若干浅めのホワイトダイヤル。シルバーが好きかホワイトが好きかでまずはお好みも分かれる見た目となっています。
メカニカルはある程度主張がありますが、こちらのスプリングドライブに関しては柔らかい印象が得られます。
◆エボリューション9 コレクションとは◆
エボリューション9 コレクションのデザインは、44GSに代表されるセイコースタイルを基本に、「光と陰が織りなす美」「光を美しく流す造形」などの日本の美意識を採り入れた、新しいデザイン文法です。
ザラツ研磨による歪みのない鏡面仕上げと繊細な筋目で仕上げられたケースは、調和の取れた輝きを放ちます。そして、溝を入れたインデックスと響き合う、太く力強い時針と細く長く伸びる分針の組み合わせは、この上ない高い視認性を実現しています。また、幅の広いブレスレットや、低重心に設計されたケースにより、装着性も向上しています。これらのデザイン文法を取り入れ、威風堂々としたデザインを実現したのがエボリューション9 コレクションです。
グランドセイコーのスプリングドライブが作られている、信州 時の匠工房の近くには、日本でも有数の白樺の美林があります。スプリングドライブの流れるような針の動きに呼応するかのような白樺林の静けさを、丁寧に作り込んだ型打ちのダイヤルで表現しています。
キャリバー9RA2は、装着性に配慮した設計で、ムーブメントの厚さを従来のキャリバー9R6系と比べて0.8mmの薄型化を実現しました。回転錘をはじめとする部品の薄型化を図りながら、ムーブメントの底面からりゅうずの中心までの距離を4.2mmから3. 4mmへと縮め、りゅうずの位置をできる限り裏ぶた側に寄せることで、腕時計として腕につけた時の重心位置を下げています。腕により近い位置に重心を移すことによって腕なじみの良い装着感を実現するとともに、ムーブメントの薄型化によって、腕時計としての薄型化も果たしました。
スプリングドライブの特徴である文字盤のパワーリザーブも裏側に搭載し、より白樺ダイヤルの特徴が分かりやすくスッキリとした文字盤デザインになっております。従来のモデルに比べ精度面(月差±15秒から月差±10秒)もさらに進化し、パワーリザーブも3days→5daysに延びており現時点でのスプリングドライブムーブメントの最高峰が9RA2となります。
ダイヤルに関してメカニカルSLGH005とは製造方法が異なります。
店頭で2本見比べる機会があれば是非違いを実際の目で見比べてみて下さい。
SLGA009は長野県、SLGH005は岩手県と製造地が異なりますが、偶然にも両県とも誇るべき白樺の美林があります。この2本はそれら2つの製造地に敬意を表しているモデルといえます。
またムーブメントの外観にはスプリングドライブの生まれ故郷・信州の自然にオマージュを捧げた、こだわりの仕上げ加工が施されています。信州の霧氷(むひょう)をイメージした仕上げを施しております。梨地加工が施された受けはキズが目立ちやすく、組み上げ時に注意深く作業しないといけないので、どうしても効率が落ちますが美しさを優先したこだわりの仕上げとなっております。
◆白樺の魅力とは◆
ムーブメントの進化はもちろん、「装着感」が素晴らしい。時計は見て楽しむのももちろん良いんですけど「道具」という事で、使ってみて、装着感までかなり配慮して作っている(エボリューション9 コレクション全体)。薄型になった新しい機械を搭載して、全体的に重心を落として薄くして、バンドは幅を太くして厚みを増し、ヘッドとバンドのバランスをとり装着感をより高めたモデルに昇華。そこがこの白樺2モデルの魅力のひとつ。
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