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Hen Eye Watch Vol.3 =BREITLING コスモノート=

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偏愛、変愛、偏eye(目)、変eye(目)

時計に対する愛情が故の偏った目線からの独断と偏見での時計トーク。

マニアックな部分もありますが愛ゆえの・・・ということでお許しを・・・

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こんにちは。

何気にコアな方からはご好評いただいております、このコーナー。本日はこの時計について語りたいと思います!

コスモノート

この時計は1999年の夏に購入した。自身2本目の機械式時計である。

これも自分の中では非常に思い出深い時計である。98年に初の機械式時計を購入して時計に興味が湧き、半年後には2本目をずっと検討していた。当時検討したモデルがモンブリランエクリプスとコスモノートであった。

コスモノートはベゼル金のシルバー文字盤を検討していた(所有していたクロノマットが黒文字盤だったので白系の時計が欲しかった。しかしコスモノートの白系の文字盤はSSモデルでは存在しなく、ベゼル金でしか存在しなかったのだ)。なぜベゼル金をやめたのかは後述する。

エクリプスは結構早い段階で生産終了となったモデルだ。ムーンンフェイズの付いたモデルである。今のラインナップを考えると復刻したら新鮮さのあるモデルである。結果的にはSSのコスモノート黒文字盤を購入することになったのだが基本、王道好きの私としては今になってみてコスモノートにして本当に良かったと思っている。

なお、当時は選択肢になかったオールド・ナビタイマー(ムーブメントがクロノマットと同じだからという駆け出し時計ファンの変な拘りがあった)だが、今思えばあれはあれで良かったと思う。

このコスモノートであるが気に入っているところは沢山ある。

先ずは手巻きで日付が無いというところだ。

実用時計ファンとしては構造上シンプルな方が故障率が低いという考えになる。そうすると手巻きで日付無しというところが気に入っている。

また、単に必要な時にゼンマイを巻いて使えばいいというのが良い。巻き心地も自動巻きと違って心地がよい。

当時はにわか時計ファンとして、変に通ぶって手巻きが良い、なんて言っていたが、複数本所有するようになって、心からそれを実感している。

ムーブメントがレマニアというのも気に入っている。レマニアと言えば今はスウオッチグループでブレゲのムーブメントを作ったりしているムーブメントメーカーだ。しかもこの機械はオメガの名機スピードマスターに搭載されているものと同型である。

あと、文字盤についても気に入ってる。

まずは通常のナビタイマーと比較すると24時間表記というのもあってメカニカルな印象がある。さらに現行モデルと比較するとメモリが読み取りやすい。

また、ナビタイマーなどではタキメーターになっている部分が分・時間の換算メモリになっているところもお気に入りだ。どういうことかと言うと例えば計算尺の赤い『10』の数字の内側は『1:40』となっている。これは『100分は1時間40分』という換算メモリなのだが、速さ・時間・距離の計算をする時にはこの換算メモリが意外と役に立つ。実用性から見たらタキメーターよりもこちらの方が良いように思う。

24時間表記というのも気に入っている。『1日』という時間の流れを短針の1周の円環の中で表現されるのが素晴らしい。例えば『1時間』の感覚というのは時計を見た時の長針の位置で時間の『間』を感じる。長針のある位置で『あ、もう20分経過した』とか『あ、あと10分しかない』とか。しかし『1日』に関しては通常は短針が2周するのでそのような感覚としての読み取りができない。しかし、24時間表記ならばそれが可能なのである。

他にも気に入っているところはある。

その1つは開発ストーリーだ。コスモノートはアメリカの宇宙飛行士スコット・カーペンターの要請により作られ、1962年5月24日宇宙へと飛び立った世界初の腕時計型クロノグラフとなった。宇宙好きの私としてはここらへんの物語も非常に好きなのだ。この部分だけでも語るといくらでも語れる。

あと、自分の生まれ年が1974年と以前に書いたが、コスモノートの誕生が1962年。干支が一緒の寅年にお互い誕生したのだと勝手に思っている。

インダイヤルの針がブルースチールなのも当然ながお気に入りポイントの1つである。

そんなコスモノートだが気になる点をあげるとすると防水性が3気圧防水(日常生活防水)という点である。ま、防水性を高めようとすると計算尺の使い勝手に支障が出てきたり、宇宙などの無重力状況などを考えると機密性が高くない方が良いのかもしれないが。

 

あと、これは良くもあり悪くもある部分であるが、私のこのコスモノートは裏スケである。

当時、世界的にはこの裏スケ仕様で販売されていたらしいのだが、日本では裏蓋有りの状態で販売されていた。私の裏スケモデルは当時のメーカー担当者が私の為にとサプライズで用意してくれたものだった。それで悩んでいたベゼル金のコスモノートではなく、こちらにしたのだが、裏スケは中の機械が見えるのは嬉しくもあり、また他人の持っているモデルとはちょっと違うという満足感もある。一方で実用性を考えた場合、裏スケには意味がまったくない。むしろ裏スケであってはいけない。そのようなことを考えるとこの裏スケは良くもあり、悪くもあり・・・といった状況なのである。

 

それにしてもこのコスモノートという時計は不思議な時計である。

ブライトリングのコレクターである方はかなりの確率でコスモノートを所有しているのである。私自身は王道として定番のナビタイマーが数年に1度の周期で欲しいと思って毎回悩む。しかし、結局いつも自分の中でナビタイマーがこのコスモノートには勝てず、買わずじまいに終わる。読み取りづらい時計だし、お客様へはコスモノートかナビタイマーかと言われたら間違いなくナビタイマーをお勧めする。しかし、コスモノートの不思議な魅惑にとり憑かれた人がいたなら、その人には自信を持ってお勧めできるモデルなのだ。

 

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