Ω【OMEGA】~究極の時計を求めて~Vol.1
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OMEGA ~究極の時計を求めて~
皆さんにとって究極の時計とはなんでしょうか?
私にとって究極の時計とは『実用時計』であります。
何を基準に実用性を測るかで選ぶ時計も変わってくるのですが
■視認性
■操作性
■耐久性
この3大要件は必須と思っています。
数あるモデルの中でもオメガが作っている時計の実用性は非常に高いと思っています。
そのオメガにおいてひと際、異彩を放つ実用時計がムーンウオッチことスピードマスターだと思います。
あまりにもメジャーなモデルですがNASAがアポロ計画において宇宙飛行士の装備品としてロンジンとロレックスとオメガ(スピードマスター)の3モデルを11項目に渡る過酷な耐久テストを行いました。
その中で唯一最後まで動いていたのがオメガのスピードマスターなのです。
スピードマスター プロフェッショナル
REF:311.30.42.30.01.005
42mm
5気圧防水
550,000円+税
検査装置内の温度を70℃に設定し、時計を48時間放置する。
その後測定装置内の温度を室温に戻し、正しく作動するかチェック。
さらに内部を93℃に上げ、30分放置し、再度チェック。
装置内の気圧はほぼ真空状態に保つ。
検査装置内に時計を入れてから内部の温度を‐18℃に設定し4時間放置する。
その後装置内の温度を室温に戻し、時計の作動チェックを行う。
装置内の気圧はほぼ真空状態に、相対湿度は-15%以下に保つ。
時計を装置内にセットし、内部を真空状態に設定。
内部の温度を70℃から-18℃に下げ、45分放置。
そして再び70℃に上げ、45分放置。
このセットを15回繰り返す。その後装置内を室温に戻し
時計の作動チェックを行う。
20℃~38℃の蒸気が吹き抜ける検査装置内に、蒸気を入れながら2時間かけて温度を70℃に上げ、6時間放置。
酸素100%、0.35気圧、気温70℃という環境に設定された室内に時計を放置。
その間に明らかな燃焼、有毒ガスや不快な臭いの発生、結合部分や潤滑油の劣化が見られたときは、その時計は不合格になる。
検査装置に時計を入れ、着陸時の衝撃を想定し、時計に40Gの負荷を1000分の11秒、繰り返し6回かけていく。
そしてこれを6姿勢ごと1回ずつ行い、その後、正しく作動するかをチェック。
時計を検査装置内に入れ、333秒間の間に重力が1Gから7.5Gになるまで加速していく。
これを3方向から1回ずつ行い、その後作動具合をチェック。
検査装置内を0.35気圧に設定し、温度を70℃に上げていき1.5時間放置する。
さらに装置内の温度を93℃に上げて30分放置する。
この後正しく作動するかチェックを行う。
検査装置内を1.6気圧に設定し、最低1時間以上放置する。
その後、まず高圧環境により時計に不具合や破損個所がでていないかを入念にチェックし、最後に正常に作動するかをチェックする。
時計を検査装置内に固定し5~2000HZまでの間で振動数を変更しながら30分間にわたり振動を与えていく。
検査装置内に時計を入れ、40~1000HZの振動数の幅で、130デシベルのノイズを当てていく。
そして終了後時計が正しく動くかチェックする。
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この過酷なテストで最後まで動いたのがオメガのスピードマスターなのです。
テストの結果は以下の通り
オメガ・・・減圧テスト中に21分進み、加速度テスト中に15分の遅れを生じた。テスト中にダイヤルの蛍光塗料が役目を果たさなくなった
ロレックス・・・相対温度テスト中に2度に渡って時計が止まった。高温テスト中に秒針がたわんで、他の針まで時計のダイヤルに引っかかり止まった。それ以上はテストは実施せず。
ロンジン・・・高温テスト中に時計のガラスが歪んで外れた。減圧テスト中にも同じ不具合が生じる。ここでテスト実施は終了。
そして今なお、NASAの宇宙飛行士に使われているのがスピードマスターなのです。
アポロ計画で使われた50年前と基本設計は変わることなく今日まで続く超・実用時計なのです。
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実用POINT
①風防・・・ヘザライトガラス(強化プラスチック)を使用。現代腕時計の多くに使用されているサファイアガラスは傷が付きにくいが、割れてしまうと細かい破片となり飛散します。無重力状況下で割れてしまってはこの破片が危険。一方プラスチックは傷が付くが割れにくいし、細かい破片となって飛散もしない。また傷がついてもコンパウンドで傷をとることが出来るので利便性も高い。
②手巻き・・・機械式時計の耐久性を考えた時、自動巻きより手巻きの方が良いはず。なぜならムーブメントで一番大きくて重たいパーツは自動巻きのローターだから。それを1点で支えているわけで、おのずと衝撃にも弱い部分となるわけだ。どのような分野でもそうだが、耐久性を上げる1つは簡素化させることだ。シンプルな構造の方が複雑なものより壊れにくい。
③軟鉄製インナーケース・・・この時計はムーブメントを軟鉄製のインナーケースで包んである。よく耐磁時計と呼ばれるものに使われている仕様だ。しかもインナーケースで包まれることでムーブメントが中空に浮いたような状態になるので衝撃にも強くなる。
スピードマスターの場合、なぜか雑誌などでこの軟鉄製インナーケースを大きく取り上げられることは多くないが、耐久性や精度を考えられた時計だというのがよくわかる。
④日付なし・・・一般的には日常使いとして考えるなら日付があったほうが実用的なのかもしれない。しかし、手巻きの項でも書いたが余計な部品が無い方が故障するリスクも減る。個人的に日付を必要としないのなら無い方が良い機構だ。
⑤抜群の視認性・・・針は白く塗られており、インデックスもアップライトではなくペイントになっている。昨今の時計ブランドのラグジュアリー化と相反し、実直に実用性を追い求めた仕様である。
数々の伝説を残しているスピードマスター。
アポロ13号の事故によって、宇宙飛行士たちが奇跡の生還を果たした話は有名。
その奇跡の生還に一助したのがスピードマスター。
あの極限の状況においてスピードマスターが正しく機能していなかったら無事には戻ってこれなかった。
しかし!
このスピードマスターでも実用性を考えた時に1つだけ気になる点があるんです。。。
それは・・・・・
防水性だ!!
一般的には時計を着けたまま泳ぐには100M防水以上欲しい。
潜ったりするのならば300M防水ないと不安である。
特に地球上で生活する私たちにとって時計に対して被害が出そうなのが水。
実際、腕時計の歴史はかつてこの防水、防塵をどうやって確保するかの歴史だったんです。
では真の実用時計はスピードマスターではないのか?
・・・・・・・・・
と、今日はここまで。
続きはまた明日です。。。。
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スピードマスターについてはコチラの記事もご覧ください。
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