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HAMILTON ジャズマスターの魅力

2020.05.07

 

こんにちは。

スリーク富士見の宮田です。

 

わたくし宮田と言えば、BREITLINGというかもはやモンブリランというイメージ(でありたいと思ったり思わなかったり笑)・・・かと思いますが、今回は富士見でもお取り扱い中のHAMILTONについて、私なりに掘り下げていこうと思います。

 

 

 

まず、HAMILTONのシリーズで最も人気のある「JAZZMASTER」から。

 

 

 

ジャズマスター オープンハート 

H32705142 / 42mm

5気圧防水、ムーブメント:Cal.H–10、パワーリザーブ80時間

¥119,000+tax

 

 

「ジャズマスター」の由来は、音楽の「ジャズ」のように革新と現代性を兼ね備えるコレクションでありたいとの思いから名付けられています。まさに、古き佳き時代のアメリカの自由や洗練を象徴する「ジャズ」のように、革新性と現代性が見事に融合されたデザインが特徴です。

 

「革新性」と「現代性」。

 

ここでいう革新性とは「ジャズ」の歴史からヒントを得ることができます。

 

皆さんがご存知の通り、ジャズは19世紀末から20世紀末にかけて、アメリカ南部ルイジアナ州・ニューオーリンズから生まれたとされる音楽のジャンルです。ヨーロッパ音楽の技術や理論と、アフリカ系アメリカ人の民族音楽が融合して誕生しました。「ジャズ」という言葉を耳にするだけで、目を瞑るとなんとなくお洒落な気分になるのは私だけではないはず・・・・

 

 

19世紀末のアメリカというと、1861年から1865年まで続いた南北戦争が歴史の教科書に必ず載っています。私は5教科で言うと、まだ、歴史は好きな方でしたが世界史はどうも頭に入ってきませんでした。日本史の最初の数ページ、縄文時代とか弥生時代の話が一番好きでした。

 

ちなみに、母とハマって見ていた2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」に出てくる、高橋一生さん演じる小野政次が忘れられません。2017年8月20日に放送された第33回『嫌われ政次の一生』では、裏切り者を演じつつ、実は一番主君である直虎を思っていた政次が、様々な理由から直虎の手によって処刑されてしまいます。号泣・・・・

 

かなり話題になった回でした。政次ロスというやつです。しくしく・・・

 

(2017年放送 大河ドラマ「おんな城主 直虎」より)

 

話を戻します。

 

南北戦争はリンカーン大統領の奴隷解放宣言も決めてとなり、1865年に終結します。アメリカ史上最も死者を出したとも言われる内戦でした。

 

 

南部では奴隷に依存した大規模な農業が基盤でしたが、北部は製造業も発達し、経済は北部が有利になっていきました。そんな経済格差が原因のこの戦いで、大きく変化があったのはやはり奴隷として扱われてきたアフリカ系アメリカ人たちです。

 

南北戦争が終結し、アフリカ系アメリカ人たちは自由を手に入れました。しかし経済で成り立つ新しい社会ではお金を稼がなければ生きていけません。当時、ニューオーリンズはアメリカが認めた娼館があり、アフリカ系アメリカ人たちはそこで歌ったり、踊ったり、楽器を演奏したりして生活していたといいます。これが「ジャズ」の始まり。

 

ですが、彼らには楽譜を読む術や音楽の理論の知識はほとんど無く、(当時人気なトランペット奏者も然り、だったそうな)いわゆる「耳コピ」で他の奏者を真似しながら、何回もうろ覚えのフレーズを練習します。それが少しずつ違うものへと変化して「アドリブ」として生まれたのです。だからジャズは即興のイメージが強いんですね。

 

そして時代は流れ、遂に第一次世界対戦勃発を機に、ニューオーリンズの歓楽街が政府により閉鎖され、ジャズミュージシャン達は北上を余儀なくされ、アメリカ全土にジャズが広まっていきました。

 

今回この記事を書くにあたって、ジャズのことを調べてみましたが、ジャズはジャズでもいろんなジャズがジャズジャズジャズジャズ・・・・(黙)

 

 

そう、ジャズと言えばマイルス・デイビス。

私の大好きなBREITLING ナビタイマー を着けたトランペット奏者として超超超有名です。

 

実は私も中学時代は吹奏楽部で、トランペットを吹いていました。それまではトロンボーン担当だったので、主旋律を吹けるのが楽しくて楽しくてしょうがなかったです。2004年に公開された映画「スィング・ガールズ」をご存知でしょうか。上野樹里さんがヒロインを務める、熱くて泣ける(?)青春ストーリーです。

 

(2004年に公開、映画「スィング・ガールズ」)

 

そこで必ず耳に残るのが、「SING SING SING」です。

こちらはスィングジャズの代表的存在、クラリネット奏者のベニー・グッドマンのソロが聴けます。

 

Benny Goodman 「Sing Sing Sing」 1957 ベニー・グッドマン – YouTube

 

私がトランペットを吹いていた頃もちょうどこの映画の影響が大きく、たくさんの学校が「SING SING SING」を定期演奏会などで披露していました。もちろん私もこの曲で仲間と青春を謳歌・・・しました。止まることなく淡々と、でも体のどこかでリズムを刻みたくなるような高揚感のある音楽がジャズ・・・・と、その頃の私なりに解釈していました。

 

 

こんなふうに、文化の違いを超えながらも融合し、新しいジャンルの「ジャズ」を生み出したアフリカ系アメリカ人に敬意を払って誕生したのが「ジャズマスター」といえるのではないでしょうか。やっと自由になり、枠を越えてそれこそ”自由”に表現できることが認められていった社会。今は賑やかなジャズの生演奏や、植民地だった頃の面影を残す建物、独特の食文化を楽しめるニューオーリンズ。「ジャズマスター」を腕に、素敵な時間を過ごすのもアリかも。

 

 

さて、そんな「ジャズマスター」ですが、実はめちゃめちゃ種類が豊富。そこで今回は、人気な「ジャズマスター」3選と言うことでご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

①「ジャズマスター オープンハート」

H32705541 / 42mm

10気圧防水、ムーブメント:Cal.H-10、パワーリザーブ80時間

¥111,000+tax

 

「ジャズマスター」シリーズの中で最も人気なオープンハート。ハートとは心臓のことで、機械式時計でいう精度を保つ機構であるテンプを意味します。精度を保つ重要な機構なので、時計の心臓つまりハートと言われたりします。その「ハート=テンプ」が「オープン」になっているので、この名称なんですね。ちょうど12時のところ、文字盤が削り取られていて、内部の機構が見えますね。これがテンプです。一定の動きを保ちながら、ピョコピョコと揺れるテンプは、なんだか「SING SING SING」のトランペットの調べを思い出しませんか・・・(そんなことない?)

 

そしてこちらが人気な理由は、なんと言ってもそのデザイン。

 

 

ドルフィン型の針に、先端に向かうほど鋭くなるインデックス。そんなシンプルを極めたダイアルですが、目を引くのは言うまでもなく・・・「オープンハート」の部分ですよね。ダイナミックにスケルトンダイアルにするのではなく、そしてカレンダーも搭載せず、あえてハートにだけ視線が向くように計算された容姿端麗なウォッチなんです。個人的には、7時−8時位置のカッティング部分も注目です。思わず「このプライスで!?」と叫びたくなるペルラージュ装飾が顔を覗かせます。

 

(赤い○部分がペルラージュ装飾。円を描いたようなうろこ状に見えます。)

 

うろこ状に見えるペルラージュ装飾は、スイス時計の伝統的な装飾技法です。ローターによく施されているコート・ド・ジュネーブ装飾とは違って、地板などに施される場合が多いので、メカニズム上このようにカッティングするなどしなければお目見えすることはないのですが・・・なんと、そこをあえてカッティングして「お値段以上」の高級感と、スイス製造という高い技術力を称えているのです。

 

さらに、ちゃっかりパワーリザーブ80時間と書きましたが、老舗メーカーのウン十万円する機械式時計でも、なかなかこのプライスで80時間を打ち出してくるメーカーはありません。例えば「週末は違う時計を着けたい」という場合でも、月曜日ちゃんと動いている。これがパワーリザーブ80時間の最大の魅力です。だからこそ、ビジネスシーンでも喜ばれるのですね。もちろん主張が激しすぎないので、普段使いにもマッチします。メンズ向けのオープンハートは、カラー展開も豊富で、ブルーの他にも定番のホワイト、ブラック、個性的なブラウンなんかもありますし、サイズも42mmと40mm、革ストラップかブレスレットかでもお選び頂けます。

 

機械式時計としての伝統的な技術やデザインは受け継ぎながら、ダイアルにスケルトンを加えることで伝統と革新の融合を見出しています。(まさにジャズ!)

 

 

 

 

②「ジャズマスター オート クロノ」

 

H32596551 / 42mm

10気圧防水、ムーブメント:Cal.H-21、パワーリザーブ60時間

¥179,000+tax

 

オープンハートと比べてかなり端正な顔立ちのこちらのウォッチ。インデックスも全て楔型、そして針もスマートなドルフィン型。そしてそして、特にこちらのH32596551は、ダイアルのギョウシエ彫りが特徴です。クロノグラフとしての実用性もありますが、これだけドレスウォッチ的な要素が満載で、かつ高級時計と言われるものに施されるギョウシエ彫りのダイアルをじっくり手元でご覧頂けるとは・・・贅沢ですね〜

 

(白い文字盤に施されるカクカクしたスタッズ状の装飾が特徴)

 

ケースのカーブに合わせてプッシュボタンをスクエア型にして全体の滑らかさを体現しているところが、クラシカルな雰囲気にも窺えますね。クロノグラフのスポーツ的要素と、ギョウシエ彫りが見応えのあるクラシックなスタイルとがバッチリ融合したウォッチです。ただし全てのオートクロノにギョウシエ彫りが施されている訳ではなく、さらにスタイリッシュを追い求めたサンレイ仕上げのダイアルや、柔らかいグレーカラーのダイアルなど、豊富なラインナップがございます。

 

また、ムーブメントは歴史的に信頼度の高いETA7750がベース。TAG HeuerのカレラCal.16や、BREITLINGアベンジャーのクロノグラフ(Cal.B13)なんかは、ETA7750がベースです。前者も後者もウン十万円としますが、HAMILTONの「ジャズマスター オート クロノ」はご覧の通り、税込でも20万円くらいなんです。こんなに上品感漂うにもかかわらず・・・・。”コスパがいい”という言葉はあまり好きではありませんが、言わせてください。コスパが非常に良いのです。

 

 

 

では最後に。

 

 

 

③ジャズマスター シンライン クォーツ 

 

H38511733 / 42mm

5気圧防水、クォーツ 

¥49,000+tax

 

前述の2本と比べて、かなりシンプルなフェイスの「シンライン」ですが、”thinline”と表記します。直訳すると「細い線」なのですが、その名の通りどことなく華奢というか、可憐というか、儚いというか・・・・。いえ、優しげなのです(笑)オートクロノがスタイリッシュ細マッチョなら、シンラインは俳優の千葉雄大さんみたいなイメージとでも言いましょうか・・・。さっきから芸能人ばかり出してきますね。

 

シンライン スモールセコンド クォーツ

H38411180 / 40mm

5気圧防水、クォーツ 

¥55,000+tax

 

シンラインにはこちらのような、スモセコタイプもあるのですが、個人的には先に紹介した6時位置にデイト表示のあるスッキリタイプが好きです。なぜか。カチカチ動く針がないからです。

 

H38511743 / 42mm

5気圧防水、クォーツ

¥49,000+tax

 

あえて2針というところに、心惹かれました。時間が刻まれていくあの「カチ、カチ・・・・」というクォーツ特有の刻みが、たまにはなくても良いかなって時に。時間を忘れたいなら時計つけるなや、とツッコミたくなりますが、現代社会において時間を置き去りにはできません(棒読み)

日付表示も実用的で嬉しいポイントです。そして注目して欲しいのが、このアラビアインデックス。アラビアインデックスの最大の魅力は「視認性」ですが、HAMILTONの時計作りはアメリカでの鉄道普及とその事故がきっかけでしたよね。鉄道時計(懐中時計)の特徴はアラビアインデックスです。

 

シンラインも、HAMILTONならではの「鉄道」のルーツを受け継ぎながら、レトロな風貌でありつつ実用性を兼ねたウォッチなんですね。ちなみに厚さはごく7mmとかなり薄型なので、袖口に引っかからずストレスフリーにご愛用頂けます。

 

 

 

以上、宮田の考察するHAMILTON「ジャズマスター」の魅力でした。

 

機会がありましたら、ジャズマスターを着けて歴史を感じるニューオーリンズを訪れてみるのも良いのではないでしょうか☺️

 

 

 

 

 

↓HAMILTON についてはこちらもご参考ください

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