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【Grand Seiko特集】歴史を深堀り編 Vol.3 ~GS誕生から衰退、そして復活へ~

2024.02.25

スリーク新潟、スリーク富士見、スリークEXPOCITY、スリークWEB STORE

グランドセイコー フェア

開催店舗:スリーク新潟 スリーク富士見 スリークEXPOCITY

期間:2024年3月2日(土)~4月7日(日)

 

 

過去記事/【Grand Seiko 特集】歴史を深堀り編 Vol.1~服部金太郎~はこちら

過去記事/【Grand Seiko 特集】歴史を深堀り編 Vol.2~東洋の時計王~

 

 

服部金太郎は名称を「セイコー」に統一し、1924年に発売された「セイコー」ブランド時計は、量産体制にはいり市場は活気立ちました。

 

1932(昭和7年)服部時計店本館 時計塔が竣工。

銀座4丁目にて2代目時計塔が完成。

ネオ・ルネッサンス様式と呼ばれ、時計塔の四方にある文字盤はほぼ正確に東西南北を向いておりどこからでも時刻を確認することができます。

今もなお銀座のシンボルとして、復興の象徴としてそびえ立っています。

それから2年後、、、

 

1934年(昭和9年) 服部金太郎氏、生涯を終える。享年73才。

「時代の一歩先へ」「急がず休まず」を常に体現し続けた氏の精神は、

セイコー社員に脈々と確実に引き継がれ、世界のセイコーへと発展を遂げるに至りますが、

それはまだ少し先のお話し。。

 

1939年(昭和14年) 第二次世界大戦、勃発。

1939年~1945年の長期間、日本はまたもや戦時下に置かれ時計開発は滞ってしまいました。

戦争終結後、世界からも大きく後れを取ってしまった日本は、その遅れを取りもどかすのごとく新製品を発表していくのです。

この時代の社長は、3代目 服部正次氏。「世界のセイコー」へと推し進めた時の人。

1956年 国産初の自動巻腕時計「オートマチック」発売。

 

同年1956年 安定した品質と精度を誇る「マーベル」発売。

このモデルは国内のみならず諸外国からも高い評価を得、セイコーが世界水準であるキッカケと自信を与えた歴史的名作となりました。

 

そして幾多の混乱を乗り越え、いよいよ、、

 

1960年(昭和35年)初代「Grand Seiko」誕生

「世界に挑戦する国産最高級の腕時計をつくる」という志のもと、

セイコーが誇る技術力と英知の全てを注いで作り上げたモデルが満を持して誕生。

当時のレートで約40~50万円ほどの高価な時計だったようです。

Grand=”偉大な”という名を冠した時計にふさわしく。「スイスに追いつけ、追い越せ」という合言葉のもと世界に挑戦しつづけた集大成がこのモデル。

これを機にGrand Seikoは次々と精度を高めたモデルを発表、わずか4年で日付カレンダー搭載、防水50mを実現させたモデルもあった。

スイスのクロノメーター優秀級に匹敵するほどの高精度を誇り、世界に肩を並べた技術水準を披露したセイコーは、ここから輝かしい歴史の足跡をたどることに。。

 

1964年(昭和39年)東京オリンピック公式時計に採用。

スイス勢の独占状態だった競技用タイマーに「セイコー」が採用され、これを機に世界に名をとどろかせ国際的なブランドへと発展を遂げていきます。

この公式時計への参画でデジタル化を推し進めていたセイコーは、

のちに世界に衝撃を与え揺るがすほどに革新的機能の開発を培うキッカケとなるのです。

 

それが、、、

 

1969年(昭和44年)世界初のクオーツ式腕時計「クオーツ アストロン」を発売。

 

世界で初めてクオーツ式を採用した時計。

※Memo※

「クオーツ」を日本訳すると水晶。この水晶は電圧を加えると一定数の振動を繰り返す性質を持ちます。よって動力源である電池によりクオーツ(水晶)が振動し時を刻むという仕組み。

 

1950年代にクオーツ時計は既に完成していたがサイズは大型ロッカー並。

こちらは放送局に納品し稼働していた水晶時計。

水晶を振動させるロジックは既に出来ていたましたが、これを小型化し腕時計にするのは不可能であると言われていた時代。

このロッカー大サイズ並のところから東京オリンピックで培った技術開発を経て、長野県の諏訪精工舎の精鋭たちは1969年に世界初のクオーツ式腕時計の完成にこぎつけたのです。

 

価格は当時のレートで45万円ほど。大衆車と同等価格だったようですが、

このクオーツ式の技術を世界にお披露目(特許の公開)した途端、、

世界の技術者は我先にとクオーツ式の開発を推し進め、

1970年代に当時は高価とされてた腕時計は一般大衆化していきます。

 

時を同じくして、現代の礎となる「世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント」をセイコーは発表しています。

【ブライトリング、ホイヤー、ビューレンハミルトン/Cal.11】【ゼニス/エル・プリメロ】、そして【セイコー/Cal.6139】。

発表はエル・プリメロ、製品化はCal.11、市販はCal.6139など、どのブランドが”世界初”であったのかは諸説ありますが、1969年は時計界にとって様々な元年を迎えた年でもありました。

この革命的なお話しはこちらの記事↓で触れているので今回は割愛させていただきます。

クロノグラフムーブメントの歴史/THREEC MAGAZINE

 

 

1970~80年代頃 クオーツショックを引き起こす。

開発を推し進めた結果、クオーツ式の最大メリットである、安価に量産でき精度が安定しており衝撃にも強いという点が引き出されました。

この結果、伝統と格式に縛られていたスイスやアメリカの機械式時計産業は、クオーツ式開発への対応が遅れ衰退の一途を辿って行くのです。

 

セイコーが起こしたクオーツ式腕時計を一般化したという革命により、

・クオーツアストロンの精度:月差5秒

・GS最高精度の機械式時計の精度:月差60秒

と精度比較しても歴然であり、しかも安価に製造できるという利点もあり、

同時に機械式時計の最高峰を勝ち取ったGrand Seikoも、例外なくクオーツショックの煽りを受けることになるのです。

 

1988年(昭和63年) 初のクオーツ式時計「95GS」を発売。

一時期はその影響により、影を潜めその存在感が薄れてきていた時代、再びスポットライトを当てたい、という技術者の想いからGSにクオーツを搭載したモデルで再び脚光を浴びるのである。

だがクオーツではトルクが弱く、GSらしい太い針を動かせず、カレンダーディスクを廻すにも耐えられないという技術者泣かせの点があり、GSデザインコードからかけ離れたことにより、各方面から「GSらしくない」と非難されるモデルとなったのである。

良く見てみると、確かにロゴこそGSを冠していますが、

初代から継承されていた太く堂々とした針のデザインは、細くなり「らしさ」が伺えないデザインになっていますよね。

 

1993年(平成5年)「クオーツ越えたクオーツ」9F8シリーズが登場。

往年の「GSらしさ」を取り戻すべく、開発に没頭した末に登場したモデルがこちら。

9F8シリーズはデザインだけでなく、新技術を惜しみなく幾重にも搭載し発表しました。

秒針のブレを抑える「バックラッシュオートアジャスト機構」、高精度を実現する「ツインパルス制御モーター」など、数々の新機構を導入。機構内部にホコリが入らない気密構造もクオーツ初など。

 

再び脚光が当たるキッカケとなるモデルではありましたが、やはりGrand Seikoといえば「機械式時計」。

機械式時計でGrand Seikoの威厳を取り戻してこそ、本当の意味での「復活」と言えるではないか。と技術者たちは思っており周囲の期待もまさにそれであった。

 

だが言うは易し、行うは難しという言葉が当てはまるように、

クオーツショック以降、セイコーは高級機械式時計の製造を止め20年以上のブランクがあった、当時を知る技術者はすでにおらず設備もほとんど残っていなかった。

GSが求め考える精度水準自体がそもそも高く断念せざるを得なかったという背景もあるが、なかなか実現にこぎつけることが出来ず困難を極めていました。

そこで開発担当者はOB技術者のもとを訪れてヒアリングを行い、彼らの経験値をもとに試行錯誤を重ねました。

試作機をテストすることで問題点を洗い出して改良を加え、一歩一歩、理想とする新しいGSに近づいていったのである。

 

その時代、機械式時計が再評価され、スイスの機械式時計が市場で認められ確かな実績とニーズが高まってきたこともあり開発を加速。

その並々ならぬ意志は5年後に実を結ぶことになった、、、

 

1998年(平成10年) 完全新設計ムーブメント「9S5シリーズ」を発売。

歴史と伝統に先進技術が融合。

新GS規格のもと、満を持して復活した機械式Grand Seiko。

「スイスのクロノメーターを越える精度こそがGrand Seikoの精度である」

このJapanese Made. Japanese Pride.が詰まった理想を目指すべく制定されたのが「GS規格」 です。

これはスイス基準を凌駕する独自の規格設定であり、今もなお遵守されています。

この後も、次々と良質なモデルや技術を発表し、長らく影を潜めていたGrand Seikoが再び世に出て脚光と喝采をもって受け入れられました。

 

約140年も昔から服部金太郎の精神のもと、

時計産業で世界を追いかけ、世界に追いつき、そして世界基準を創りだし、さらに新しい腕時計の時代へと牽引したその功績に満足することなく、現在も数々のモデルや新技術を世に送り出しています。

 

そんな世界に誇る技術と精神が詰め込まれたモデルはスリーク各店店頭で一堂に並んでおります。

2024.3.2satよりスリーク各店でグランドセイコーフェアを開催しておりますので、ぜひお越しいただき歴史談義などとあわせてお楽しみ頂ければと思います。

皆様のお越しをスリークスタッフ一同お待ち申し上げております。

 

グランドセイコー フェア

開催店舗:スリーク新潟・スリーク富士見・スリークEXPOCITY

期間:2024年3月2日(土)~4月7日(日)

 

 

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