【Grand Seiko 特集】【ザラツ研磨とは?】編
2024.03.29
スリーク新潟、スリークBP、スリーク富士見
開催店舗:スリーク新潟 スリーク富士見 スリークEXPOCITY
期間:2024年3月2日(土)~4月7日(日)
3.2sat-4.7sun
こんにちは!
いつもご愛読いただきありがとうございます。
本日より3日間は私スリーク新潟の小柳がGSの外装についてお話していこうと思います。
宜しくお願い致します。
本日は『セイコースタイル』を完成させる為に必要不可欠な【ザラツ研磨】についてお話します✋
少し前の投稿でスリークEXPOの内野さんもちょっと触れていましたが、
更に深堀していきます👐
【ザラツ研磨とは?】
スイスのザラツ兄弟社が製造していた研磨機に由来し、
このザラツ兄弟社製研磨機を用いて行う研磨作業を【ザラツ研磨】と呼びます。
【ザラツ研磨】の名前の由来をもう少し詳しく説明しますと。
グランドセイコーのケースを数多く製造する林精器。
1950年代に導入したある研磨機には『GEBR.SALLAZ』
という刻印がありました。
GEBRは兄弟、SALLAZをドイツ語で発音すればザラツなので『ザラツ兄弟社』と訳し、
スイスのグレンヘンで精密加工機器を製造していたザラツ兄弟社の製品の一つに、
回転する円盤の側面ではなく正面を使って研磨を行うものがあり、
その機器を用いて行う工程を日本で【ザラツ研磨】と呼ぶようになりました。
一般的に時計のケースは下記の様な手順で制作されます。
①金属板を製造してケースの形に抜く。
②表面や内側を切削しケースの形に整える。
③表面を磨いて下地を整える。
④研磨剤を付けたバフで磨いて最終的なケースへ仕上げる。
③の工程で【ザラツ研磨】が用いられます。
下地を整える際にもバフを使用しますが、研磨剤を付けた布を当てると、ケースの角が丸くなる場合があります。
そこで!日本のメーカーは、一部の高額品にバフではなく【ザラツ研磨】を施して下地を整えるようになりました。
これはバフに用いられる布ではなく、回転する錫版や紙、ラップフィルムなどに対象物を当てて面を整形していく物。
平たい面にケースを当てて磨く為、角を落とさず面を整えられる。
というメリットがあります☝
角張ったケースを持つ、日本製の時計にむいた手法です。
しかし、、、。
回転する面に対して正しい角度でケースを当てる必要がある為できる職人は限られています。
正に職人技術というわけです。
ただでさえ難しく職人の数も限られている【ザラツ研磨】の中でも最も最上と言われるのが、錫板を当てて磨くもの。
完璧な鏡面を得られますが、最盛期の諏訪精工舎(現セイコーエプソン)でも、
一人の職人が一日に2個しか磨けなかったそうです。。。💦
平面と平面が接する『稜線』を研磨によってくっきり浮かび上がらせる。
『セイコースタイル』はこのマシンとそれを使いこなす職人さんがいて、初めて可能になったというわけです✨
いかがでしたでしょうか?
数少ない職人さんによって生み出される『セイコースタイル』
それを支える【ザラツ研磨】。
日本人の美意識という観点を私も大切にしたいと思いました 😳
今回はこの辺で👐
最後までお読みいただきありがとうございました❕
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