【ブライトリング・ストーリー】~ナビタイマー~
2019.07.04
スリーク新潟
こんにちは。
スリークの飯田です。
今年も熱い!熱い!ブライトリング フェアが近づいてまいりました。
前回はクロノマットについての記事でしたので、今回はクロノマットと対をなす代表モデル。
ナビタイマーについて以前掲載した記事を加筆修正したものになりますが再掲載いたします!
どうぞご覧ください。
1.航空界の始まり
ライト兄弟
1903年12月17日
ライト兄弟が初飛行を成功させてからもうすぐ116年。
最初の飛行はたったの36.5mだったんですよね。
116年で今のような航空技術が進歩しているっていうのは何だか凄いなぁーと思うんです。
1914年
第一次世界大戦
そして、11年後には第一次世界大戦では戦争で初めて飛行機が使われました。
当時のパイロットの必需品がクロノグラフ(ストップウオッチ付き時計)
そして、計算尺。
計算尺って知っていますか?
こんな感じの物です。
数字を合わせて、掛け算や割り算などをする計算機。
今では電卓やPCがありますが、そういう便利な物がない時代の計算機。
様々な種類の計算尺がありますが、パイロットはこれらを駆使して
フライトプランをたてて飛行を行っていました。
ちなみに現在、パイロットに愛用されているのが↑の計算尺。
E-6Bと呼ばれる航空計算尺(フライトコンピューター)です。
これを使って、速度、到着予定時間など簡単に計算することができます。
1970年代以降に電卓が普及したことにより一般的には計算尺は使用されなくなっていきましたが
航空界では現在でもこの航空計算尺が使用されています。
コンピューターなど電子機器ではトラブルが発生する場合がありますが、アナログな航空計算尺ではそのような心配がありません。
いざという時に本当に役立つのはこういうアナログなものなんです!
2.ナビタイマーが誕生した背景
それではブライトリングの歩みを今一度、振り返ってみます。
創業が1884年。
最初の頃は懐中時計のクロノグラフを作っていました。
やがて、その懐中時計にベルトを付けて腕に巻けるようにして腕時計型クロノグラフへと進化していきました。
初期の頃はリューズの部分を押すことでストップウオッチのスタート/ストップ・リセットを行っていました。
1915年には独立したプシュボタンを開発。2時位置のボタンでスタート/ストップ・リセットを行いました。
1923年には2時位置のボタンでスタート/ストップ、リューズでリセットを行えるようになります。
そして1934年には2つのボタン(スタート/ストップとリセットのボタン)を開発。
特許を取りました。
これが、今現在もなお、クロノグラフのスタンダートなスタイルになっています。
ある種、クロノグラフの礎を築いてきたブランドなのです!!
そして、この腕時計型クロノグラフに航空計算尺を合わせてできた物がナビタイマーなのです!!
3.ナビタイマーの変遷
一番最初に回転計算尺を搭載したモデルが発表されたのが1942年。
初代『クロノマット』です。
1942年
Ref:769
初代クロノマット
その10年後の1952年に現在も使われているものと同じ航空用計算尺を搭載した
記念すべき初代ナビタイマーが誕生いたします。
1952年
Ref:806
初代ナビタイマー
国際パイロット協会AOPAの公認時計となります。
1959年
Ref:806
2ndナビタイマー
1959年にナビタイマーの2ndモデルが出ます。
リファレンスも初代と同じで、搭載するムーブメントも初代と同じヴィーナス178。
違いは、アラビアではなくバーインデックスを採用し、インダイヤルも反転カラーの白へと変更しました。
これにより、視認性もさらに向上し機能的にも進化したと言えるでしょう!
1960年代前半
Ref:806
そして、1960年代前半にはAOPAロゴではなく、2つの鳥(飛行機)マークへと変わります。
リファレンスは同じRef:806。ムーブメントもヴィーナス178を搭載。
私が一番好きなヴィンテージナビタイマーです!
1960年代中盤
Ref:806
そして、1960年代中盤からは上記のようにインダイヤルが大きくなったRef:806が登場します。
もちろんムーブメントも名機、ヴィーナス178。
リファレンスやムーブメントは変わらなくとも、視認性を考慮して進化しました。
1985年
Ref:81600
オールドナビタイマー
1985年に手巻きのレマニアのムーブメントCal.1872を搭載したモデル。
『オールド・ナビタイマー』と称し進化して登場。
違いはわかりますか?
そうです。
こいつです。
皆さんも馴染み深い
このウィングロゴが文字盤に採用されたのです。
そして、1986年には
1986年
Ref:81610
オールド・ナビタイマー
ムーブメントにバルジュー7750を搭載して自動巻きモデルとなりました。
名前は引き続き『オールド・ナビタイマー』ですが、機能・性能はオールドではないのです。
1992年
Ref:A13020
オールドナビタイマーⅡ
1992年には非防水だったのが3気圧防水に進化
風防もミネラルクリスタルからサファイアクリスタルへ進化
クロノ針に『B』マークが付きます
この変更で名称も『オールド・ナビタイマーⅡ』に。
さらに、さらに1994年には視認性をUPさせる為にインダイヤルの数字も進化!
数字を多くしてより読み取りやすくしています。
1994年
Ref:A13022
オールドナビタイマーⅡ
1999年に創設された『ブライトリング・ファイターズ』という第二次世界大戦で活躍した各国のレシプロ機を編成して編隊飛行を繰り広げたチームがあります。
この活動は2003年まで続くのですが
この活動を記念した特別モデルが2000年に出ました。
2000年
Ref:A13330
ブライトリング ナビタイマー ファイターズ
ケースやブレスはサテン仕上げ
風防はクラシカルさを出す為にミネラルクリスタルを使用。
文字盤中央には特別バージョンという事を示すSERIE SPECIALEの文字が。
こうして、85年に誕生(自動巻きの縦目は86年から)したオールド・ナビタイマーは20年近くの年数をかけて
熟成の領域へと達成していきました。
熟成したオールド・ナビタイマー。
ブライトリングの次なる一手は2003年に起こります。
2003年
Ref.A2332(A232B35NP)
ナビタイマー
2003年にオールド・ナビタイマーはさらに進化します。
その名も【ナビタイマー】。
名前から『オールド』が取れて、以前と同じ『ナビタイマー』に。
ベースのムーブメントもバルジュー7750から7753へと変更したことによって
60年代のナビタイマーと同じような横目のインダイヤル(下三つ目)の配列となりました。
ちなみに、2003年にこのモデルが発表された時、日本の雑誌等では『ザ・ナビタイマー』と紹介されたのは
今となっては内輪での良い想い出話となっています、、、、
ここに来て、近代ナビタイマーのある種の完成系に到達したと当時は思いました。
スタイルは往年の下三つ目。
機械はクロノメーター仕様の自動巻きバルジュー7753がベース。
ただ、カレンダーの早送りが少々面倒な仕様だったのがファンの間からは少し不満が漏れていたのも事実・・・・
(時間を20時⇒0時へ早送りしてカレンダーを切り替える。また0時⇒20時へ時間を戻して、再度0時まで早送り、この繰り返し)
そんな状況の中、ブライトリングは2009年に初の自社開発のムーブメント『キャリバー01』を発表します。
5年の歳月をかけて完成させたこのムーブメント。
まずは最初にクロノマットに搭載されました。
このキャリバー01の魅力は以前書きましたのでどうぞコチラを一読ください⇒『BREITLING キャリバー01の魅力』
特徴を羅列すると
◆70時間以上のパワーリザーブ⇒一般的には40時間程度が多い
◆24時間カレンダー早送り可能⇒一般的には20時~3時の間は禁止
◆垂直クラッチ⇒クロノグラフを作動しても精度が安定。針飛びがない
◆コラムホイール⇒押し心地がよい。摩耗も少ない。
など、他にもあるのですが
それでも、私が一番この機械の魅力を言うとしたら”メンテナンス性の高さ”です。
2011年
Ref.AB012012(A022B01NP)
ナビタイマー01
そして、ついに2011年!!
ナビタイマーに『キャリバー01』を搭載したモデルが出ます!!!
名称も『ナビタイマー01』となりました。
以前のモデルと比較すると
翼マークのロゴがプリントからプレートへと進化
さらに、視認性も考慮されて、クロノグラフの秒針が赤色に進化!
これにて、
ある種の究極のナビタイマーが完成した!
と私は思っています。
52年から続いたナビタイマーは常にブランドの代表モデルでありました。
その代表モデルにこれ以上ないと言えるくらいのスペックとクオリティを追求した最先端の技術を投入したモデルがナビタイマー01です。
01に代わる新たな基幹ムーブメントが開発されたら別かもしれませんが、そんな簡単に出てくるものでもないでしょうし。。。。
成熟しきったナビタイマー。
そんな2011年から続いたナビタイマーが
今年、マイナーチェンジをしました!!
2018年
AB0121211B1
ナビタイマー1 B01
どこが変更されたか見てみましょう。
↑右のモデルが今までのナビタイマー01ですが、どこがマイナーチェンジになったのでしょうか。
新しいナビタイマーの変更は大まかには以下の3つ
◆ロゴマークの変更
◆インダイアルの書体と向きの変更
◆カレンダーの書体の変更
カレンダーやインダイヤルの書体の変更はナビタイマー8など他の新作のモデルと合わせて共通にしています。
これはブランディングの上で重要な点で、今までブライトリングの書体はモデルによって変わったりしていたのですが
実はそれは珍しいことで、基本このように統一してくるのが望ましいとされています。
また、ロゴの変更はナビタイマーに限らずコーポレートロゴが変更に伴うもの。
今後のブランドの方針でもあります。
↑新しいコーポレートロゴ。
ナビタイマーのように完成されたものに下手に手を加えることは非常に難しいものです。
せっかくの完成されて受け継がれているものを壊してしまう恐れもあります。
かの、ドイツの時計ブランド『SINN』の創設者でパイロットであったヘルムート・ジン氏も言っていました
ナビタイマーは『デザインは完璧であり、手を入れる余地がない』と。
また、銀河鉄道999などで有名な松本零士氏は
『わけがわからない複雑さで、いつまで経っても飽きない、機械としての面白さがある。それでいて、無駄を省いた機能性はまさに感動的なクロノグラフである。空を飛びたくなる衝動に駆られるから不思議だ。史上、最も華麗な腕時計だと私は信じている』
と、言っている。
こうして、過去から現在に至るまでのナビタイマーの変遷を見てみても
ナビタイマーが持っているアイデンティテーというのは何ら変わることなく受け継がれている。
このような不朽の名作を手にするというのは
そのモデルが歩んできた歴史を紐解き、感じ取ることで
人類が歩んできた歴史を追体験することができるような存在だと思います。
現存するクロノグラフで、一番永く作り続けられているモデルがナビタイマーです。
時計史に名を残すモデルです。
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嬉しいお知らせ
ウィングロゴのナビタイマーが生産終了となったとお伝えしましたが、
実は日本に向けて限定で作ってくれました。
しかも
裏蓋からはムーブメントを見ることができる特別仕様!!!
ナビタイマー1 B01 クロノグラフ43スペシャルエディション
1,040,000円+税
限定本数は公表していないのですが、そんなに多くは作っていません。
よくある日本限定の限定数と同じくらいと想像してもらってOKです。
なので、ウィングロゴのナビタイマーが気になっていた方はお早目に!!!!
そして、その他おススメなのがカプセルコレクションです。
ナビタイマー1 B01 クロノグラフ スイスエアエディション
925,000円+税
カラフルな色使いに『ん????』と思う人もいるかもしれませんが
ちゃんと理由があるんです。
1960年代から70年代にかけて、ブライトリングは15社を超える大手の企業や航空機メーカーから信頼を寄せられるサプライヤーとなっていました。
時代はまさに空の大航海時代。その商業航空業界の黄金期を象徴するエアラインとブライトリングと航空の密接な結び付きを記念して誕生したモデルなのです。
なので、デザインも60年代から70年代に時代を席巻したサイケデリックな要素を取り入れているのです。
写真の黒文字盤はスイスエアのモデル。
その他にも
アメリカのパンナム航空の青文字盤や
おなじくアメリカのTWA、トランス・ワールド航空のモデルもあります。
これらのカプセルコーポレーションは世界で発売されるモデルで、限定数は決まっていませんが
数はそんなに作らないとのこと。
実物は結構いいですよ~
ブライトリングフェア2019 特設サイト
⇒http://www.threec.jp/breitling-fair2019/
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