こんにちは。

 

スリークの飯田です。

 

明後日まで絶賛ブライトリング・サロンが開催中です。

 

ソフトクリーム、ジュース、コーヒー、ビール、ワイン、、、なんでもあります！（時計ももちろん沢山あります！）

 

私はそちらのフロアにいるのですが、本日よりスリーク新潟ではカルティエのフェアが始まっています。

 

私も昔から好きなブランド。

 

特にトリニティのリングは好きなんです。

 

ってことで、今日はカルティエについて書きたいと思います！

 

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時計のローマ数字

 

カルティエの時計と言って一番に思い浮かぶ特徴は『ローマ数字のインデックス』です（個人的に）。

 

時計のインデックスに使われる数字にはアラビア数字とローマ数字がありますが、

 

簡単に言ってしまうとローマ数字は貴族やブルジョアの数字。

 

アラビア数字は庶民の数字なのです。

 

 

 

どういうことかと言うと、ヨーロッパでは古代ギリシャやローマを範にした文明の発展をしてきたわけで、おのずとローマ数字が使われていました。

 

当然のように時刻を表す数字にもローマ数字が持ち入れられたことは想像に難くない。

 

13世紀から14世紀にかけてはヨーロッパでは多くの時計台が作られました。

↑有名なベルンの時計塔　13世紀初頭に建てられた。

 

街に住む人々はこれらの時計を見て時間認識をするようになり、生活をしていたわけです。

 

一方、ヨーロッパでローマ数字に置き換わりアラビア数字が定着したのが16世紀中ごろと言われています。

 

ちなみにローマ数字には『0』を表す文字がない。『0』の概念がないのです。

 

だから、『算用数字』と言われるように、数学的な実用性の高さからもアラビア数字は商人たちの間で歓迎されて定着していったのが伺えます。

 

 

 

時計においてはどうか？

 

時計の表記に『0』は必要ないのだが、ローマ数字では『Ⅰ』に『Ⅰ』を足して『Ⅱ』と表記するように基本的には加算して表記していた為、

 

読み取りやすさといった点ではアラビア数字の方が視認性が高く実用的なのです。

 

大戦中に作られた軍用時計にはアラビア数字が用いられた物ばかりなのもその為。

 

 

ではローマ数字表記の時計とはどういったものなのか？

 

それは時間を読み取るのに実用性を必要としていない階級の人達の為の物であったようです。

 

貴族階級の人達にとっては時計で時刻を知る必要などなかった。時間に追われる生活とは無縁であり、おつきの人間が時間を知らせてくれる。

 

貴族にとって時計とは装飾具の1つであり、ステータスシンボルであったのです。

 

だからこそ、ヨーロッパでは伝統的なローマ数字の時計が彼らに好まれていたのです。

 

そのような貴族階級の人々を顧客に持つカルティエがローマ数字を用いたのも至極当然のことと思われます。

 

 

 

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サントスの登場

 

カルティエ初の角型時計として有名なのがサントス。

↑1915年のサントス

 

サントスのプロタイプが完成されたのが1904年。

 

ルイ・カルティエの友人であり、飛行家のアルベルト・サントス‐デュモンが飛行船の操作中に懐中時計を見るのが不便と漏らしたのがきっかけでした。

 

ルイ・カルティエはサントスの為にリストをウオッチを作ることとなります。

 

 

プロトタイプが完成したのが1904年と言われていますが、サントス自身が身に着けて飛行時間をカウントしたという記録が残るのは1906年のこと。

 

そして、この時計は1911年に市販されています。

 

サントスは『腕に巻き着けることを前提とした【腕時計】として世界で初めてデザインされた時計』と言われています。

 

当時は懐中時計にベルトを付けて腕に巻き着けるような腕時計は存在したが、腕時計専用としてのデザインとしては世界初だと。

 

↑オメガの腕時計（1900年）

 

ちなみに装飾具として時計が付いたブレスレットも存在していたが、それは『腕時計』としてではなく

 

あくまでも『ブレスレット』として作られていたので、

 

明確な目的を持った腕に巻く時計としてはやはり初の腕時計だったのではないでしょうか。

 

 

 

サントス ドゥ カルティエ（LM）

Ref:WSSA0009

39.8㎜

10気圧防水

799,200円

 

現行のサントスは今年2018年にモデルチェンジし、新作として登場しました。

 

オリジナルの頃からの変わらない『カルティエ スタイル』を継承しながらも

 

より現代的で、都会的な印象を受けるモデルとなっています。

 

 

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タンクの登場

 

サントスは飛行船（飛行機）乗りの為に作られ、その出自はスポーツウオッチとしての先駆け的存在であったと思われます。

 

しかし、その後サントスは豊富なバリエーションを展開し、ドレスウオッチに仕立てた物なども生まれてきています。

 

この1911年に市販が開始されたサントスの8年後、1919年には伝説の時計『タンク』が発売されました（デザインは1917年）。

 

 

↑初期の頃のタンク

 

 

タンクのデザインは戦車（＝タンク）をモチーフにしたことは有名な話。

 

聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

 

 

↑マークⅠ型戦車

 

カルティエの公式資料にはイギリス軍の菱型戦車（マークⅠ型）の図面があげられています。

 

ただ、一説にはタンクがデザインされたのと同年1917年にルノーが完成させた軽戦車がモチーフだったという説もある。

 

↑ルノー軽戦車

 

ただ、どちらの戦車がモチーフなったかは置いておいても、

 

キャタピラをケースサイドに見立てて時計をデザインしており、

 

その発想は斬新なものであったはずです。

↑タンクの素描

上が戦車のキャタピラ、下がタンクのデザイン。

 

タンクは当時流行し始めていたアールデコ調の、直線を強調したデザインとなっていました。

 

そんなタンクのデザインの優れているのが

 

①風防の角が四角くなっていること

 

②タンクの特徴は風防の幅とベルトの幅が同じこと

 

であります。

 

 

サントスと比較しても違いは一目瞭然ではないでしょうか。

 

①これは当時は風防の破損を防ぐ為に他社製品も含めて角を丸くしていました。

 

そのような点を考えると真のスクエア時計としてはタンクが最初の時計だったとも言えます。

 

また、②に関しては1913年にはカルティエは他の製品で試みていたようです。

 

つまり、1906年（1904年）のサントスから始まった『腕時計』のデザインに対してのカルティエの挑戦がこの1917年のタンクで結実したと言えるのではないでしょうか。

 

 

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現行のタンク

 

現行のタンクのコレクションは

 

■タンク ルイ・カルティエ

■タンク アングレース

■タンク アメリカン

■タンク フランセーズ

■タンク ソロ

■タンク サントレ

■タンク MC

 

という豊富なバリエーションが揃っています。

 

それぞれが独立したデザインコードを持ちながらも、カルティエスタイル、タンクスタイルをちゃんと継承している。

 

細かくはブランドHPを見てもらえたら数多くの品番が掲載されています。

 

 

 

時計のローマ数字『４』のこと。

 

どうしてこうなったのか？

 

どうでもいいことなのかもしれないが個人的には昔から興味深いナゾなのです。。。。

 

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