【パネライ・アベレナメント】Vol.5 ~パネライ復活プロジェクト③~
2018.09.29
スリーク新潟
ブログを毎週更新していると日にちの過ぎるのが本当に早い!
って、毎回そんな感じのことを思っているのですが
本当に時の流れのはやさに驚いているんです。
特に最近は本当にそう感じます。
これって死亡フラグ?
と、すこ~し気になるスリーク飯田です・・・・
台風も近づいてきていますしね、皆さん気をつけてお過ごしください。。。
ちなみに今日9月29日は「くる(9)ふ(2)く(9)」(来る福)の語呂合せで『招き猫の日』だそうです。
私に福はいつくるのでしょうか???
招き猫でも買おうかな。。。。
パネライ復活プロジェクト
~プロジェクトを動かした7人~
現在のパネライがパネライであり得たのにはとても重要な存在がいます。
パネライが今のパネライとして人気が出るのにはこの人無くしてはありえなかったのでは?という人物から今週はご紹介します。
6.ジャンピエロ・ボディーノ(Giampiero Bodino)
前回はアンジェロ・ボナーティ氏までご紹介しました。
今回はこのパネライの復活プロジェクトに当初から参加していたもう一人の重要な人物をご紹介いたします。
ジャンピエロ・ボディーノ
Giampiero Bodino
20代からイタリアン・デザインの新鋭として注目され幅広い分野でのデザインで活躍。
1980年代にカルティエと契約して以来、時計デザインでも多大な実績を残している。
それがこのデザイナーのジャンピエロ・ボディーノ氏。
『いきなり「パネライという時計、知っている?」と聞いてきたんです。僕は前から興味を持っていたのでこう答えました。
もちろん知っています。僕はずっと好きだったんですよ、昔のパネライがね、って。
そしたら「昔のじゃなくて、新しいパネライを一緒にやろう」って言うもんだから驚きましたね』
以来、新生パネライの全モデルのデザインはもちろん、ブランドのアートディレクターとしてカタログから各種ツールに至るまで
すべてのビジュアルが彼の洗練された感性で統一された。
さらに
『パネライに関してはプロジェクトの最初から参加していたから、ものすごく愛着はある。でもそれだけではなく自分にとっては特別な存在なんだ。
パネライのオリジナルが持っているデザインの本質みたいなものがそう感じさせるんだ。
パネライのオリジナルには言葉では形容できないような強烈なイメージがある。ここまで完成されたスタイルは他にはないでしょう。
その大きさといい、各ディテールといい、すべてに意味があって全体として素晴らしいプロポーションを生み出している。
おそらく1ヶ月や2ヶ月でできたスタイルではなく、壮大なプロジェクトの結果、完成されたものでしょう。』
『それが現在でも圧倒的なイメージとして僕に飛び込んできて、そのデザインが持つストーリーが膨らんでくる。
だから僕の仕事は、そのストーリーを壊さず、非常に繊細に接してあげること。
デザイナーとして僕が立ち入ってはいけない神聖な部分と、僕が頑張るべき部分がはっきりしていて、
売れているからと言って、その神聖な部分に遊びを入れたらパネライはすぐにオモチャになってしまう。
非常にデリケートな存在なのです』
『実はデザインにおいて、これほど難しい仕事はありません。
パネライがパネライであり続け、そのデザイン的なアイデンティティはもちろん、ストーリー性まで壊さずに
現代的センスで新たにデザインすることは大変神経を使う仕事です。
白紙の状態から時計をデザインするほうが簡単だと思いますね。』
『その点、ブレスレットは過去のオリジナルにはないもので、僕自身の創造性でデザインしたものです。
でも、時計ケース本体のデザインの良さを壊したり、邪魔したりしてはいけないので、だいぶ苦労しましたけどね。
あの時はずっとオリジナルを眺めていたら、急にインスパイアされたんです、パッとね』
『オリジナルにはまだまだ沢山のイメージが眠っています。
オレンジ色に焼けた文字盤や傷だらけの風防ガラスなんか見ていると、ストーリーが浮かんできますね。
コンパスや水中ライトからもインスパイアされるものがあります。
そうした精密機器類もデザインがあふれた現在に何かを訴えているような気がしますね』
『パネライの大きさには理由があるんです。今さらこんなことを言うのも変ですが、水の中に潜った時にその大きさの意味がよくわかったんだ。
他の時計に比べて、とにかく見やすい。文字盤の大きさひとつとっても意味があったことに改めて気が付いた。
おそらく何度も、何度も実際に潜って、テストを繰り返し、大きさと視認性のギリギリの接点を見つけたんだと思いますよ』
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ちなみに、
このデザイナーのボディーノ氏、
私の愛用のボールペン、『スターウォーカー』も彼のデザイン。
これも名作だと思います。
しかし、彼の言っているように、出来上がったデザイン、そのアイデンティを壊さずにデザインするというのは非常に大変だと思うんですよね。
ブライトリングのナビタイマーなんかも同じような大変さがあるモデルだと思います。
昨今、時計業界では復刻モデルが多いですが、そのデザインをするときにデザイナーが直面する厄介な問題もそこだと思います。
手を加えちゃいけない神聖な部分の見極め、そして手を加えるべき箇所、加えるべき量、それの加減に非常に神経を使うと思います。
とりわけパネライに関しては全製品がそのような神聖な部分を持ったモデルなので大変だろうな、、、、と思うのです。。。
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今日のパネライ
さて、さて本日ご紹介する時計はどれにしようか・・・・
悩むのですが、何となくの直観でこれにしました。
ルミノール サブマーシブル 1950 カーボテック™ 3デイズ オートマティック
PAM00616
47㎜
300M防水
2,030,400円
まず大きな特徴がケース素材。
カーボテックという素材が使われているのですが、これまで時計製造の世界で使われたことのなかったカーボンファイバーをベースとする複合素材です。
木目のようなケースの模様が特徴です。
カーボテックは、見た目の美しさと性能の両面を向上させるよう開発された構造を有しています。
こうした部品用にカーボテックのプレートを成形するには、カーボンファイバーの薄いシートを、高圧条件下で、温度を管理しながら、
結合材としての役割を果たすことでより頑丈でより耐久性の高い複合素材を生み出すハイエンドポリマーのPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)と共に圧縮します。
今回、このモデルを紹介した理由の1つとして
サブマーシブルだったからという理由があります。
以前にパネライには『ルミノール』と『ラジオミール』しかない、という事を書きました。
サブマーシブルというシリーズは回転ベゼルの付いたルミノールで、当然?『ルミノール』の部類に入ります。
その元ネタになった時計がコチラ
1950年代にエジプト海軍向けに作られた時計からインスパイアされたモデル。
他のルミノールやラジオミールは何というか、オリジナルの血を濃く受け継いでいる感はあるのですが、
サブマーシブルは今日ご紹介したデザイナーのボディーノ氏の血が濃く入っている感があるんですよね。
個人的にはルミノールとラジオミールとは別にサブマーシブルは別カテゴリーにしたら良いんじゃないか?とさえ思います。
ま、そんなことはおいておいて
理由も何も関係なく、感性に訴えかけてくるカッコよさがこのモデルにはあります。
フルブラックでありながら薄っすらと浮かび上がる木目模様。
そして、さりげなく配色されたパネライブルー。
右脳にビシバシときます!
そして右脳だけでなく、素材や防水性能などのスペックが左脳にも刺激をくれるんですっ!!
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PANERAI avvelenamento Vol.1~パネライの歴史①~
PANERAI avvelenamento Vol.2~パネライの歴史②~
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