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【名作タグ・ホイヤー】vol.4~アクアレーサー~

2018.04.09

スリークBP

『アクアレーサー誕生までの歴史』

 

スリーク飯田です。

カレラ、モナコ、フォーミュラ1と続いた4回目の本日は

 

『アクアレーサー』を紹介です。

 

タグ・ホイヤーと言ったらモータースポーツとの関係性を思い浮かべる人も多く

ダイバーズの印象を持たない方もいますが、

古くからタグ・ホイヤーを知っている方なんかだと、

むしろダイバーズウオッチのイメージを持っている方もいます。

 

 

 

①タグ・ホイヤーと防水の歴史

 

 

タグ・ホイヤーと防水の関係をさかのぼると1895年になります。

 

1895年に懐中時計用の防水ケースで特許を取得しています。

1895-防水ケースの特許

↑これが1895年の防水ケース。

 

 

 

1939 - Water-resistant wrist chronograph

↑1939年

防水性をもったクロノグラフ腕時計を発表

 

 

 

その後は海との関連性のあるモデルも登場していきます。

1949 - 「ソルナール」

↑1949年ソルナール

潮の干満を表示する初の腕時計「ソルナール」を発表。

ダイバーズというか、海との関わり合いを感じるモデルです。

 

 

1950 - 「マレオグラフ」

↑1950年マレオグラフ

レガッタ用の潮位インジケーターと文字盤を備えた世界初のクロノグラフ「マレオグラフ」

(米国では「シーフェアラー」)を発表。

 

 

 

 

ホイヤーに限らず

不具合や故障の大きな要因になるので

防塵、防水は当時の時計にとって大きな課題でした。

 

「HEUER MONACO 1969」の画像検索結果

↑1969年に誕生のモナコ『世界初の角型防水時計』でした。

 

ちなみにレジャーダイビングが流行りだし

各時計ブランドがダイバーズモデルを開発していったのは1950年代後半からが多かったようです。

 

 

 

 

 

 

 

②タグ・ホイヤーのダイバーズウオッチの変遷

 

 

 

 

そして!!

 

ついに

 

1979年にダイバーズウオッチが誕生します!

1983 Heuer Catalogue_1

↑1979年のダイバーズモデル(後の1000シリーズ)

 

 

 

 

 

 

さらに!

 

1983年にタグ・ホイヤーを象徴するスポーツウオッチ(ダイバーズウオッチ)が登場します!

 

その名も『2000』シリーズ

 

1983 - 2000 Series

↑1983年の2000。

 

 

その後、ホイヤーはシリーズを拡充させていき、

1000シリーズ

1500シリーズ

2000シリーズ

3000シリーズ

4000シリーズ

6000シリーズ

というモデル群で構成されていました。

 

 

なお、各モデルの誕生した年は以下の通り

1979年 1000シリーズ

 

1983年 2000シリーズ

 

1984年 3000シリーズ

 

1990年 4000シリーズ

 

1991年 1500シリーズ

 

1992年 2000シリーズ

 

ただ、色々と資料見たり、ネットを見たりしたのですが

1000シリーズと3000シリーズが1985年誕生とか書いたりしている日本の資料があったりして困惑していたのですが

私が調べたところ、1979年に誕生したダイバーズウオッチが1984年から1000シリーズという名称になった模様です。

そのタイミングで3000シリーズは新作として出たようです。

つまり、1983年に2000が誕生し、1984年からはモデルを1000、2000、3000と分けたのだと思われます。

タグ・ホイヤーのここら辺の歴史を整理してまとまった資料というものがないのですっきりしきれていないことが多々あります。。。

例えば2000シリーズに関しても昔のカタログには1982年誕生と書いてあるものがあったり、今は1983年と書いてあったりで真相がわかりません・・・・

 

そのような似たことで言うとカレラも昔は1964年誕生と公式でも言っていたのですが、最近は1963年と謳っています。

ただ、これに関しては1963年に開発をし、1964年に発表したと言うことだそうです。

 

 

 

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ともあれ、

 

このようなモデル群となっていたホイヤーですが

 

 

2000をベースに数字が小さい方はエントリーモデルとして、

数字が大きいのがよりハイエンド向けとなっていたようです(たぶん)。

 

数字がモデル名になっているのは自動車のようですね。

そこがまたホイヤーらしいというか何というか。。。。

 

 

 

 

それでは各モデルはどのようなモデルだったのか見ていきましょう。

 

2000

↑1983年2000シリーズを発表(1995年2000 Classic、1998年に2000 Exclusiveへと続きます)

 

この2000シリーズは有名となった6大機能を備えていました。

 

6大機能とは

 

①200M防水

 

②ねじ込み式リューズ

 

③逆回転防止ベゼル

 

④サファイヤクリスタル

 

⑤夜光塗料付き指針とアワーマーカー

 

⑥二重ロックバックル

 

ダイバーズ性能を持ったスポーツウオッチとしてこの6大機能(機能というか要素?)を取り入れたモデルでした。

 

 

1000

↑1979年発表の1000シリーズ

 

黒い回転ベゼルにドットインデックス。

一般的な『これぞダイバーズウオッチ!!』と言えるようなディテール。

「980.006 Heuer」の画像検索結果「980.006 Heuer」の画像検索結果

↑同じ1000でも左は12時方向の『HEUER』ロゴの下には何も記載がないですが右は『1000』の文字が記載されています。

 

 

 

 

 

 

3000

「TAG Heuer 3000」の画像検索結果

↑1984年発表の3000シリーズ

 

3000は今見てもカッコいいです。

と、言いますか『今っぽい』と感じるのは私だけ?

時代の影響なのか、舷窓デザインぽい多角形なケースやベゼルが特徴。

 

 

 

 

4000

TAG Heuer 4000

↑1990年発表の4000シリーズ

 

4000シリーズは当時人気のあったs/elシリーズに相対するモデルとして登場した模様。

特徴的なのは何といっても12時方向の

TAG HEUERロゴ

今、見るとこれはこれでなかなか魅力的です。

たぶん10年前の私だと『ダサッ』と思ったかもしれません。

でも一周して、今はこれがすごくカッコよく見えます。

 

 

 

1500

「Heuer 1500」の画像検索結果

↑1991年発表の1500シリーズ

 

1500シリーズはよくわからないです、、、、

エントリーモデルとして登場したようなのですが位置づけというか何というか

パッとしないです、、、

 

 

 

 

6000

「Heuer 6000」の画像検索結果

↑1992年発表の6000シリーズ

 

当時、タグ・ホイヤーが最高を追及したモデルがこの6000シリーズでした。

6000シリーズはブレスレットの作りも他のモデルと比較しても凝った作りをしております。

ブレスを構成するパーツは220個からなっており細部に渡る拘りようです。

コマを固定するピンもネジ止めになっています。

また、クロノメーター認定を通しているものもあり外装だけでなく精度の方も気合いを入れた仕様となっていました。

 

 

そして1994年には『6000ゴールド・シリーズ』も登場し単なるスポーツウオッチではない

ラグジュアリー要素を取り入れたシリーズとなりました。

TAG Heuer 6000 Gold 18k Blue Dial

↑6000ゴールド・シリーズ

 

6000シリーズはコンビのタイプも金色の部分は金無垢を使用していて当時としては珍しかったと思います。

当時はコンビだと金の部分はメッキだったりする時計が多かったはずなので。。。

 

 

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なお、現行モデルの『アクアレーサー』は2000シリーズを継承していったモデルです。

2000シリーズは1995年に2000classic、1998年に2000Exclusiveというモデルになっていきます。

 

「HEUER 2000 Classic」の画像検索結果

↑2000classic

針がベンツ針です。

 

 

「tag 2000 exclusive」の画像検索結果

↑2000Exclusive

自動巻きタイプは文字盤にギョーシェが入っています。

 

 

 

 

ちなみに

 

初めて『アクアレーサー』の名称でモデルが登場したのが2004年。

2004 - 2000 Aquaracer

『2000アクアレーサー』という名前でした。

 

2000シリーズの中の『アクアレーサー』というモデルといったようなネーミングですね。

 

 

そして、2005年より2000シリーズもすべて『アクアレーサー』と名称を変えて統一されていきました。

 

ちなみに当時は1999年より毎年、ダイビングスポットで

海のキレイなリゾート地をイメージしたダイビング限定が出ていました。

 

一部をご紹介しますね。

 

2005年 モルディブ

「2005年 TAG アクアレーサー モルディブ」の画像検索結果

 

 

2006年 フィジー

TAGHeuer Diving Fair 2006

 

2007年 ボラボラ

関連画像

 

2008年 バハマ カリビアン

関連画像

 

 

2009年 ニューカレドニア イル・デ・パン

「2009年 アクアレーサー イルデパン」の画像検索結果

 

 

2010年 マウイ

「2010年 アクアレーサー 限定」の画像検索結果

 

 

 

2011年 ヘイマンアイランド グレートバリアリーフ

「2011年 アクアレーサー 限定」の画像検索結果

 

 

 

その後、しばらくダイビング限定が出なかったのですが

 

2015年に 小笠原諸島が出ました。

タグ・ホイヤー「アクアレーサー 小笠原諸島ワールドヘリテージ 日本限定モデル」発売

 

 

こういうのを見ているとリゾート地に行きたくなってしまいますよねぇ。。。。。

 

 

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さて、アクアレーサーに名称を変えてからも

タグ・ホイヤーのダイバーズ時計は何度かマイナーチェンジやスペックの変動がありました。

 

2010年頃のアクアレーサーを見ていくと

「aquaracer 2010」の画像検索結果「aquaracer 2010」の画像検索結果

 

「aquaracer 2010」の画像検索結果「aquareacer 2010」の画像検索結果

 

このような感じのラインナップでした。

 

下段のベゼルにラバーコーティングを施したモデルは500M防水、飽和潜水用のヘリウムガス排出バルブを備えていた本格仕様でした。

 

上段のモデルは300M防水で、ベゼルのデザインなど2000シリーズを継承しているのが伺える仕様となっています。

 

 

 

ちなみに余談ですが1984年には

 

「TAG 1000M」の画像検索結果

 

 

かつてはその名も『1000M』というモデル名で

1000M防水のダイバーズ時計を作っていたこともありました。

 

 

 

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と、そんなわけで

 

タグ・ホイヤーは以前よりダイバーズに注力していたブランドなのです。

 

特に90年代の1000、1500、2000、3000、4000、6000シリーズなどを擁していた時代は

このスポーツモデルのシリーズこそがタグ・ホイヤーのイメージと思って見ていた方も多いはずです。

 

実際に90年代のホイヤーのモデル群はこの1000~6000シリーズとs/elとフォーミュラ1でほぼ構成されておりました。

私見ではありますが、当時1000シリーズは『ダイバーズ』として登場したと思うのですが、

2000シリーズなどはダイバーズとしての性能は兼ね備えてはいましたが、『ダイバーズウオッチ』というよりは『スポーツウオッチ』としての意味合いが強かったのではないでしょうか。

 

この1000~6000シリーズのスポーツモデルは前述したような6大機能を強くアピールしており、

6大機能がタグ・ホイヤーらしさの象徴でもあった時代だったはずです。

 

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そして、現行モデルのアクアレーサーはと言いますと2000シリーズの面影を残したまま

全てのモデルが300M防水となっております。

TAG Heuer WAY2112.BA0928

↑WAY2112.BA0928(230,000円)

このSSベゼルのモデルはフォーマルなシーンにも合わせやすいオールマイティーなモデルです。

 

Tag Heuer AQUARACER WAY211A_BA0928 WATCH

↑WAY211A.BA0928(275,000円)

セラミックベゼルを備えたこちらのモデルも300M防水。スポーティーな印象を持たせてくれます。

ぶつかって一番傷つきやすいベゼル部分をセラミックにすることで耐傷性も上がっているところも魅力。

 

 

かつてはヘリウムエスケープバルブを備えた500M防水モデルも作っていましたが

現在はヘリウムエスケープバルブを備えたモデルはございません。

 

何となくヘリウムエスケープバルブがあったり、防水性も高い方がより『プロフェッショナル』な感じがして

『ダイバーズ』として考えたら魅力的に感じる人もいるかと思います。

 

しかし、タグ・ホイヤーはある種のそういった無駄を排除することで、より使いやすく実用的なモデルとして

現行のアクアレーサーを展開しています。

 

無駄、とはどういうことかと言いますと

私たちが日常想定されるアクティビティなマリンスポーツを考えた時に

スキューバ―ダイビングをするにしても300M防水があれば十分です。

防水性を高くする=風防の厚みやケースの厚みが出てくる。

ケースの厚さがでれば、それは装着感にも影響が出てきます。

 

また、ヘリウムエスケープバルブも飽和潜水する人でなければ意味がないですが

この日本において飽和潜水となると自衛隊などの特殊な仕事の人達でないと必要としません。

基本的に一般の私たちがその機能のありがたみを享受することはないでしょう。

そうするとそのような無駄を省くことでコストもカットできますし、

いらない不具合を発症させることもありません。

(飽和潜水に関してはコチラ⇒http://www.threec.jp/magazine/6

 

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以上のことから、現在の『アクアレーサー』はあらゆるシーンでの実用性が良く考えられたスペックになっていると思います。

また、アクアレーサーという名称がダイバーズぽく感じてしまうと思うのですが

アクアレーサーは単なるダイバーズウオッチではなく、

2000シリーズと同じく、ダイバーズ性能を備えたスポーツウオッチとした意味合いを持って展開しているように感じます。

それは、プレミアリーグとのコラボや香川真司選手とのコラボモデルがあったりすることからも感じられます。

 

本当はようやくここで現行モデルの紹介をしたいと思っているのですが

 

①ここまで調べるのに時間が結構かかって飯田がヘトヘトになった

 

②紹介したい現行(限定)モデルが沢山ある

 

以上の理由から今回はここまでにさせてください(;´・ω・)

 

今回は色々と調べながら書いていたので構成もちぐはぐになってしまい読みづらかったと思います。

ごめんなさい。現行モデルに関してはまた違う機会にご紹介させていただきます。

 

現行アクアレーサーシリーズはコチラから

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